
逆流性食道炎
逆流性食道炎
胃酸が食道や口に逆流することで、胸やけや痛みなどの症状を引き起こす病気です。近年増加傾向にあり、成人の約1~2割の方が発症しているといわれています。
原因には加齢や食生活の乱れ、肥満、妊娠、薬剤の影響などが挙げられます。
逆流性食道炎には以下のようなものがあります。
代表的な症状は胸やけとみぞおちの痛みです。咳が続く場合、風邪や肺の病気と誤解されやすいですが、逆流性食道炎が原因のこともあります。進行すると食道粘膜から出血し、吐血や黒色便として現れることもあります。
食道と胃の境界部にびらんや潰瘍(粘膜の傷)が見られることがあります。
鼻から細い測定機器を挿入し、食道内のpHを測定して胃酸の逆流を検出する検査です。内視鏡で診断がつかないケースで有効です。
軽症の場合は、体重の減量、禁煙、節酒などで症状が改善します。 食後すぐに横になることを避け、食後はしばらく座位を保つことも大切です。また、就寝前の飲食は控えるようにしましょう。
胃酸の分泌を抑える薬を用います。強力な薬の登場により、多くの方が数週間で症状の改善を実感しています。ただし、内服を中止すると再発する場合があり、その際は長期の服用が必要です。
薬での改善が難しい方には、噴門部(胃と食道の境目)を形成しなおす治療が行われます。 近年では、体への負担が少ない内視鏡治療も可能になってきました。
当院では、口からだけでなく鼻からの内視鏡や鎮静剤を用いた内視鏡検査も行っています。
逆流性食道炎の疑いがあっても、内視鏡で異常が見られない場合は症状に応じて薬物治療を行います。また、炎症の程度に応じて定期的な検査をおすすめすることもあります。
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